野々香について

初めて感じた「野菜の香り」は農業を営む父親からもらった野菜だった。
現在では、世界中から素材を取り寄せることが出来るが、私たちが求める食材とは違っていた。
「野菜の香り」を追求すると、野菜が育つ工程の中で「最高に美味しいタイミング」がある。
たった1日でも時間が過ぎてしまうʻそれは、農業を通して知ることができた。
食材を育てる中で、自然に向き合うことが出来たことが最高の収穫なのかもしれない。
人としてしっかり生きている時間を感じている。
いつも同じ物を食べれるのではなく、その時にしか味わえない楽しみを提供したい。
野菜の香りや、旬な食材で季節を感じてもらえる様に、私達は農業をやりながら料理を追求していきます。

1980年 佐賀県白石町生まれ。

USEUM SAGA メニュー監修
第７回 世界料理学会 in Hakodate 登壇
ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019 ビブグルマン取得

有明海に面した白石町福富の農家家系に生まれ、幼い頃より有明海のミネラルを含んだ新鮮で美味しい野菜に恵まれた環境で育つ。
中学生の頃より祖父や父が育ててくれた野菜を活かせる様な和食店をしたいと思い、料理人を志す。
その後、九州各地で修行をして行く中で、実家に帰省した際に食べた畑から取れ立ての野菜を食べた時の新鮮な「野菜の香り」が忘れられず、
2012年生まれ育った白石の地で「野々香」を開業。
自家栽培の野菜、米、地元の新鮮な食材を活かした「野菜の香りを感じる料理」をコンセプトとし、日々食材と向き合っている。

まずは、食材を育てて食べる事から始めてみる。
時間はかかりますが、それが最善の方法だと思っています。
食材の香りや味わいを活かす為には、どう調理した方がいいのか？調理にあった食材にするにはどの時期に収穫するべきか？自然の恵みである為に、全て同じ様には行かないですし、災害などの被害も大きく影響することもあります。
それでも、農業を続けるのはお客様がその時にしか食べれない「最高のプレミアム」を感じて欲しいと心から思っており、料理人だからこそできる農業を、食材を通して研究しています。